2024/08/19
Blog(美容豆知識)〜日焼け止めと海洋汚染〜
夏の日差しから肌を守るために欠かせない日焼け止めですが、その成分が海洋環境に影響を与えていることをみなさんご存知でしょうか?
特に、特定の成分はサンゴ礁の白化や海洋生物への悪影響を引き起こす可能性があることが指摘されているそうです。
今回は、日焼け止めの成分について少し解説し、海に優しい日焼け止めの選び方を紹介します!
−日焼け止めの成分と海洋汚染−
日焼け止めには、主に紫外線を吸収する”紫外線吸収剤”と、紫外線を散乱する”紫外線散乱剤”の2種類の成分があります。
紫外線吸収剤:
紫外線吸収剤は、紫外線を吸収し、熱エネルギーに変換することで、肌へのダメージを軽減する成分です。
日焼け止め効果が高く、肌に馴染みやすいという特徴があります。
メリット: 高い日焼け止め効果を発揮し、肌に馴染みやすいです。
デメリット: 一部の成分(オキシベンゾン、オクチノキサートなど)がサンゴの成長を阻害したり、
海洋生物のホルモンバランスを乱したりする可能性があります。
代表的な成分:
オキシベンゾン→ UVAとUVBを吸収する効果が高く、多くの日焼け止め製品に使用されてきました。
しかし、サンゴ礁の白化や海洋生物への影響が懸念されており、ハワイ州などでは使用が禁止されている地域もあります。
オクチノキサート→ UVBを主に吸収する成分で、オキシベンゾンと同様にサンゴ礁への悪影響が指摘されている成分です。
アボベンゾン→ UVAを幅広く吸収する効果が高く、安定性が高いです。
メトキシケイヒ酸エチルヘキシル→ UVBを主に吸収する成分で、比較的安定性が高いです。
紫外線散乱剤:
紫外線散乱剤は、紫外線を物理的に反射・散乱することで、肌へのダメージを軽減する成分です。
肌への負担が少なく、環境への影響も少ないとされています。
メリット: 紫外線吸収剤に比べて環境への影響が少ない。酸化亜鉛や酸化チタンなどが代表的な成分です。
デメリット: 白浮きしやすく、肌への刺激を感じる場合があります。
代表的な成分:
酸化チタン→ 紫外線A波とB波を幅広く散乱する効果があり、白浮きしにくいのが特徴的です。
酸化亜鉛→ 紫外線A波とB波を幅広く散乱する効果があり、肌への刺激が少ないとされています。
−海に優しい日焼け止めの選び方−
海に優しい日焼け止めを選ぶためには、次の4点に注意しましょう!
1.紫外線吸収剤の種類: オキシベンゾンやオクチノキサートなどの成分は避ける。
2.紫外線散乱剤の種類: 酸化亜鉛や酸化チタンが主成分であるかを確認する。
3.表示: 「サンゴ礁に優しい」「リーフセーフ」などの表示があるものを選ぶ。
4.成分表示: 全成分表示をしっかりと確認し、肌に合わない成分が含まれていないかを確認する。
−おすすめの成分−
酸化亜鉛 : 天然鉱物で、紫外線を物理的に散乱します。肌への負担が少なく、環境にも優しいです。
酸化チタン : 酸化亜鉛と同様に、紫外線を物理的に散乱します。酸化亜鉛よりも白浮きしにくいです。
−その他の注意点−
ウォータープルーフ .... 水に強い日焼け止めは、海やプールで長時間楽しむ際に便利ですが、環境への影響が大きい可能性があります。
SPF値 .... SPF値が高いほど紫外線B波をカットする効果は高いですが、必ずしも環境に優しいとは限らないようです。
PA表示 .... PA表示は紫外線A波をカットする効果を示しますが、環境への影響との関連性はあまりないようです。
日焼け止めを選ぶ際には、高い日焼け止め効果だけでなく、成分表示をしっかり確認してみてください。
紫外線吸収剤よりも、紫外線散乱剤が主成分の日焼け止めを選ぶようにしましょう。
※本記事は、一般的な情報であり、個々の製品に関する保証をするものではありません。
日焼け止めを選ぶ際は、必ず製品ラベルをよく読み、ご自身の肌質や使用状況に合わせて適切な製品をお選びください。